私は嵐ファンで二宮担である。
だから嵐の番組は観ている。
ただ、私は事務所担気味でもあり、普通に他Gの番組も観る。
『KinKi Kidsのブンブブーン』はキンキらしいゆるさがなんともクセになるし、『関ジャニ∞のジャニ勉』はエイトらしいトークの面白さが好きだ。
さて、嵐の番組はどうだろう。
嵐全員で出演している番組は今は『VS嵐』、『嵐にしやがれ』の2つである。
VS嵐はゲストチームとゲームで対決をする番組で、嵐にしやがれは…嵐にしやがれは何だ?何と説明すればいい?とりあえずゲストを招いて食べ物を賭けて早押しクイズをしたり、嵐メンバーがそれぞれ持っているコーナーのVTRを観たりする番組だ。
個人的には、私はこの2つの番組では「嵐らしさ」が存分に発揮されていないように思う。
先程も述べた通り、ブンブブーンはキンキらしいゆるさが垣間(というかほぼ全編通して)見えて嬉しい。ジャニ勉もゲストのトークを活かしつつ7人の個性がそれぞれ出ているように思う。あと『関ジャム 完全燃SHOW』は今や一番面白い音楽番組なのではなかろうか。この番組を通して今まで知らなかった音楽の知識を身に着けたり、今まで知らなかったアーティストの楽曲を聴いてみたりした人が多々いるはずだ。かくいう私もその内のひとりである。あと、この番組を観てから"音楽やってみようかな"という気持ちになった人もいると思う。大げさな話ではなく。この番組もエイトがずっとバンド活動を続けてきたからこそ出来た番組だ。
では、私の思う「嵐らしさ」とは何か。
それはずばり、「わちゃわちゃ感」である。
おそらく進行とは関係ないであろう話をしている時とか、誰かが変なことを言って誰かがツッコんでいる時とか。
クラスのイケてる男子たちの会話をこっそり聞いているような、あの感じ。
嵐が嵐だけで楽しんでいる、あの瞬間。
そういった「わちゃわちゃ感」が嵐らしさだと思う。
『嵐にしやがれ』ではおそらく概ね台本通りに番組が進んでいるだろうし、『VS嵐』ではゲームがメインなため、トークをすることがあまりない。
だから、正直言ってこの2番組内では、私の求める「嵐のわちゃわちゃ感」は無いに等しい。
昔の番組で言えば、『嵐の宿題くん』、『ひみつの嵐ちゃん!』が私の求めるそれに当たる。
特に『嵐の宿題くん』はファンからの根強い人気を誇っていて、未だに復活を望んでいる人までいるほどだ。
『嵐の宿題くん』は2010年、『ひみつの嵐ちゃん!』は2013年に番組が終了している。
私の体感だと、「嵐=わちゃわちゃ」の図式が出来上がって、それが世間で浸透していたのはだいたい2009~2012年頃だったように思う。ちょうどこの2番組が放送されていた頃だ。
そう、私は、「あの頃の嵐」を"2018年になっても"、"未だに"求め続けているのである。
考えてみればこれはけっこうエグいことではないだろうか?
今の彼らを見ずに、昔を懐かしがる。
"昔のようなあなたたちを観たい"と願う。
聴くのだって昔の曲ばっかりだ。
嵐は2019年で20周年を迎える。
デビューしてもうすぐ20周年になりそうなグループだが、未だに進化し続けている。
昔のようにならないのは当然だ。
第一、人として考えてみても30代の人間が20代の頃のように振る舞うはずがない。
なのに私だけが、"あの頃のまま"で止まっている。
嵐は私を置いてけぼりになんかしていない。
私が、嵐についていっていないだけだ。
他Gの番組を観ては、「嵐も昔こんな感じだったな」とか「嵐もまたこんな番組やらないかな」とかを考えてしまっている。
でも"あの頃の嵐"はもういない。
私は今、貯金を切り崩して生活するかのように、あの頃貯めた「好き」を切り崩して嵐を観ているんじゃないだろうか。