赤から青に変わる間に

キスしない?キスしよう。

Neo Africa Rainbow Axを聴いて打ちひしがれた話。

 ENDLICHERI☆ENDLICHERIのアルバム、『Neo Africa Rainbow Ax』を聴いてかなりの衝撃を受けたので、今からその話をしようと思う。

 

まず曲を聴く前にパラパラと歌詞カードをめくった。

堂本剛が座禅している体勢で目を瞑って空中浮遊しているように見える写真があった。

私はなかなかのボリュームで呟いた。「教祖やん」と。

私は教祖様のCDを取り出し、iTunesに取り込んで曲を聴いた。

 

1曲目の『ENDLICHERI☆ENDLICHERI 2』はインスト曲だった。いやインスト曲なのか?わからん。歌声が入ってても歌詞が無ければインスト曲なのだろうか。音楽の知識がある方、教えてください。

重厚なサウンドで、なんだか洋画のサントラのような感じを受けた。これから何かが始まっていくような気がする、まさにオープニングにふさわしい曲だった。

 

2曲目の『White DRAGON』では度肝を抜かれた。

剛くんってこんな歌い方も出来るんだ!と思った。

KinKi Kidsの時と比べて全然違う歌い方だと思った。とても新鮮だった。

 

3曲目の『傷の上には赤いBLOOD』は、タイトルのわりに明るい曲調だなと思った。

この辺から歌詞により注目しだした。剛くんの書く歌詞は基本的に難解だと思った。

ストレートに「愛」という言葉を使っているのに、わかりやすく愛を語ってくれないな、と思った。

あとリズムも難しく感じた。1回ふわっと聴いただけでは鼻歌で歌えないような。まあこれは私の音楽的センスが壊滅的なだけかと思われるが。

 

4曲目の『Sparkling -album version-』もインスト曲だった(ですよね?)。

私には音楽的知識が無いので、正直インスト曲についてあまり語ることが出来ない。非常に残念である。

 

5曲目の『FISH DANCE』に関しては思わず唸ってしまった。

なんといっても歌詞が難解なのである。何について歌っているのかさえ全くわからないほどだ。

この難解な曲を聴いて私が微かに感じ取れたのは、「苦しくても生きていたら大丈夫だよ」ということである。もしかしたら間違えて受信しているかもしれないが、私はそう捉えた。

 

6曲目の『DARLIN'』。これは分かりやすくセクシーな曲だと思った。

けれどただセクシーなだけで終わらず、最後に命について歌うのが堂本剛らしい、と思った。

 

7曲目の『宇宙の雨はね 二人で』は恋の歌。だと思う。これが恋の歌でなかったらいよいよもって何を信じればいいのか分からなくなってくる。

タイトルは『宇宙の雨』でも良さそうなものだが、『宇宙の雨はね 二人で』と『二人で』まで入れるところが"らしい"。

そしてこれまでの歌で一番KinKi Kidsで歌っている時のような歌い方だな、と思った。

 

8曲目の『NARA』は語り曲だった。語り曲というジャンルがあるのかは知らないが、「語り曲」としか言いようのない曲だった。なんか博物館とか水族館の音声ガイドのような。音楽偏差値0みたいなこと言って申し訳ない。

最後の「ひとのままで終わるな。」とはどういう意味なのだろうか。若干どころではない宗教みを帯びている。もちろんいい意味で。

 

9曲目の『空が泣くから』はサビだけ聴いたことがあった。過去にMステとかで披露したのだろうか。

なんかもう目線が人間のものではないな、と感じた。神のそれだな、と。

彼の作る曲はスケールが大きいな、と思った。

 

10曲目の『脳』を聴いた時には、正直「また全然分からない曲がきたな」と思った。タイトルが『脳』だからたぶん脳のことを言ってるのだろう、という小学生のような感想が真っ先に出てきた。曲調は明るくて私の好きな感じだった。

歌詞に関しては、最後まで聴いてもお手上げだった。

 

11曲目の『Take U 2 The Rainbow Star』に関しては、これは単純に全編英語歌詞なのでなんて書いてあるのか分からなかった。さっきから頭の悪い感想しか綴ってなくて申し訳ない。

歌い方が私の好きな感じの歌い方だった。剛くんの英語の発音が好きだ。

ギターの音もかっこよくて好き。

 

12曲目の『Blue Berry -NARA Fun9 Style-』はなんか好きだな~と思った。特にサビが好きだ。ドラマの最後のとこで流れてきたら盛り上がりそうな感じがする。(?) ふわっふわした感想で申し訳ない。もっと専門用語などを使って語れたらいいのだが、いかんせん音楽的知識が無いので…。謝ることしかできない…。

そして相変わらず何について歌っているかは分からなかった。

 

13曲目の『Rainbow wing』は"説法音楽"だと思った。そうとしか言えないくらい、"説法感"が強かった。

これは多分生まれてから死ぬまで……要するに『人生』を歌った歌なのだろう、と思った。と思ったら最後の最後で「愛の蟻地獄 堕ちましょう 愛で…」ときたもんだから一気に分からなくなった。どういうことなのだろう……。この世界にハッピーエンドは無いのだろうか……。

 

14曲目の『The Voice In My Heart』はまたまたインスト曲だった。インスト曲で〆というのは珍しいな、と思った。ギターのサウンドとベースの低音が心地いいと感じた。

 

14曲全て聴き終えた時、まず「まったく理解できない一時間だった」と思った。これはなかなかに衝撃的なことだった。これまで私は生きてきて「この曲が全く理解できない」と思ったことは無かったからだ。歌詞を見れば何について歌っているか、何がどう展開しているのかは一目瞭然だった。

しかし堂本剛くんの書いた歌詞は私にとってはあまりにも難解すぎた。

その時の感情を、私はこう記している。

 

歌が全く分からないことってある??? 私はいままで生きてきて無かったけど。 今あった。 はじめて。

自分は感受性は高い方だと思ってたんだけど、打ちのめされたわ。乏しい情報しか受信できないわ。まだ私には理解できない。けど嫌いじゃない。

まっっっっっっっっっったく分からない…ほんとに……
みんな聴いてみて……そして私に教えて…意味を……

なんの知識がなくても楽しめるし、知識があればあるほどより楽しめるのが音楽だと思うんだけど、E☆Eの作る曲は私にとってはあまりにも難解すぎる。初めて高校数学を勉強して絶望した感じに似ている。数学と違うのは、嫌いじゃないってところだけど。

 

かなり打ちのめされていることがお分かりだろうか。

けれど「嫌いじゃない」と言っているところが救いだと思う。

もしこれで「ちょっと私にはムリかも……」と敬遠してしまったら、堂本剛を見る目がガラリと変わってしまい、いずれはKinKi Kidsも敬遠してしまうことになりそうだから(と、思う)。それは私にとってはかなり避けたいことである。

 

「好きな人を理解することも出来ないのか、私は……。」とかなり落胆した。

他人のことを完全に理解できるとは毛頭思っていないが、多少「相手のことを理解できている」と思える傲慢さが人を好きになる醍醐味だと思っているので、今回全く理解できなかったことがとても悔しくて、悲しかった。

けれど今全く理解できていないということは、それだけ余白があると言うことだ。

それはつまり、言い換えてみれば「まだまだ理解できる余地が残されている」ということでもある。

 

私は堂本剛くんのことを好きになった。だからもっと、もっともっと、彼のことを知りたいと思う。

今日理解できていなくても、明日には、1年後には、10年後には、もしかしたらほんの僅かでも理解できているかもしれない。

私がこのまま人生を進めていって、様々な体験をすれば、剛くんの書いた歌詞が理解できる時が来るかもしれない。

もしもこのままずっと理解できなくたって、彼の作った曲に、紡いだ言葉に、何度でも衝撃を受けたい。感情を揺さぶられたい。理解したいともがきたい。

衝撃を受けたし、悔しく思ったし、悲しく思ったりもしたけれど、私は絶望はしなかった。絶望しないということは即ち希望の裏返しである。

 

私はこれからも、希望を持って彼と共に歩んでいきたいと思った。